投稿者:村上さん
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Q
血流阻害について
2004.09.16
ハゲ治療の一つの方法として頭皮伸展法というのがあると思うのですが、この手術を行った場合、大幅に頭皮を切って縫い合わせるために血流阻害による脱毛がかなりの確立で起こると聞いたことがあります。(約5割程度の患者に対して) そしてこの血流障害によって引き起こされた脱毛はただのショックロスではなく二度と生えてこないらしいです。そこで質問なのですが、貴院で行っている手術も頭皮伸展法に比べればはるかにドナー部の採集面積は少ないとは思いますが、ドナー部を切り取って頭皮が短くなるという点においては同じだと思います。特に2回目、3回目の手術を行った時、血流障害はかなりの確立で起こりえると思うのですが、だいじょうなのでしょうか? 実際、植毛を行った患者の話を掲示版、ネット等で読んでみるとショックロスが起こってもしかたのない部分(移植株のスリットをあけた周辺)に限らず、全く移植をしていない部分の脱毛さえ起こっているようなのですが。先生はこのスリットをあけた周辺以外の術後の脱毛をどのようにお考えですか?
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A
Re:血流阻害について
2004-09-16
ご投稿ありがとうございます。
”頭皮伸展法”は私が以前スカルプリダクション(SR)をそのように訳しました。『ここまでできる最新ヘア治療マニュアル・1992年ヌバック』
あなたが聞いたというSRについての情報は間違っております。
SRは頭皮の切除量の目安が経験の少ない医師では難しく、取りすぎると緊張がありすぎて脱毛をおこす事はありえますが、5割というのはよほどその手術が過激だったということでしょう。
できたら情報源を知りたいと思います。
適度の切除巾ではそれはごくまれです。SRの長所もあり実際現在でもSRを行うケースはテキストにも記載されています。
要するにSRの経験のないor少ない医師はその知識も少ないということでしょう。
SRが現在まれにしか行われない理由は
・薄毛のところに傷ができること
・ストレッチバックと言って元に戻る現象のあること(これは不十分な技術が関係するとも言われております)
・植毛より手術のイメージが強いので敬遠されがちなこと
・手術当日の術後の痛みが植毛より強いこと
といった点で嫌われるということです。
医師にとっても受けが悪く技術的にもより多くのリスクを持つにもかかわらず手術費用を高く設定できない方法を選択したくないと言う本音もあります。
植毛後のドナーの脱毛についてですが、ドナーを2cm巾で切り取ったらひどい脱毛がおきた。(3ヶ月以降回復したとのことです)と最近学会で発表した医師もおりました。
ドナー巾をあまり欲張らなければドナー部位の脱毛はまれです。
もちろんおこしやすい人・そうでない人と体質があります。
・ある程度のテンションがかかるとドナーの休止期脱毛をおこす
・もっとテンションがかかると永久的脱毛をおこす
ということです。
1cm巾程度では3回以上行っても単に巾が広くなるだけで脱毛をおこす事はほとんどないようです。
最後に、植毛後のドナーおよびスリットの範囲以外の脱毛は薄毛の進行というより説明できないかもしれません。
院長 今川
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