投稿者:ƿ̾さん
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Q
植毛について
2007.05.06
・某医院での症例で1000株から1500株で4000本から5000本の植毛を行っているのがあるのですが、実際にその株数からそれだけの本数がとれるのでしょうか?
・植毛した後ドナー部が縫い合わせるとの事ですが、日数がたてば頭皮は伸びてくるのでしょうか?
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Re: 無題 電車 - 2007/05/06(Sun)
横レスいたしますがおそらく株数から総本数ではなく、逆に本数から株数だと思われ -
A
Re:植毛について
2007-05-07
ご投稿ありがとうございます。
〇そのクリニックが本当に4000~5000本ドナーを採っているのかはとても疑問です。
ドナーのカウントも行わずに自分に都合の良い株分け前の推定に基づいているからです。
・ドナーの密度は個人差がある
・ドナーの密度は後頭部と側頭部でも違う(ドナー平均は後頭部160本/c㎡だが側頭部は120本/c㎡ぐらいしかありません)
・株分けの毛根切断率(5~20%と言われています)
などを考慮していない株分け前の過大な数字をもとにしているからです。
ドナーの密度150本/c㎡と仮定して30c㎡ドナーをデザインして30×150=4500本採ったということも耳にしましたが、ドナーの平均が150本/c㎡はとても濃い方の場合ですし、株分けの毛根切断率が0はありえません。
本数は株分け後に株のサイズと株数をカウントすることによってしか計算できません。
仮に本当に本数が4000~5000本採れたとしてもFU株に株分けされていれば理屈で言えば2000~2500株になりますが1000~1500株だったとするとより大きい株でない限りつじつまが合いません。
日本で本当のFUTを行うクリニックはごくまれであることを知っていて下さい。
患者様は株のサイズとどのようにして本数を算定したかを具体的に尋ねると良いと思います。
広告宣伝を派手にしていてもこのような本質的なことを情報公開できないクリニックが多いようです。
同じ本数をFUTのように平均2本/株程度のFU株に株分けるのか?3~4本/株の大きいミニグラフトorMFU株に株分けるのか?で株分けされた株数も違ってきます。
欧米のように一株いくらで手術料金が設定されていれば大きい株であらい手術を受けても株数が少ない分手術料が安くなるので少しは納得できますが、そうでないなら受ける方々は一方的に不利になります。
また大きい株では“不自然さ”“ショックロス”“眼瞼のハレ”などのマイナスもはるかに増大します。
〇ドナーのテンションがゆるむという事はあなたのおっしゃる通りです。
院長 今川
>電車様
ご投稿ありがとうございます。
一本毛などを2つたばねて一つのスリットに入れるのをフォリキュラーペアリングといいます。
これもあくまでFUTの変形です。
匿名様の投稿のケースはFUTではなくたんに株が大きいという事だと思います。
当院も含め欧米ではFUT(すべての株をFU株に株分けする)が主流ですがそれには多くの株を株分けできて植えつける体制が必要です。
日本では2000株以上植えつけられるクリニックが皆無なため、FU株より大きな株(MFUorミニグラフト)にして1500株までに植えつけの作業量を小さくしてしかも本数が増えるだけ手術料金も高くなるというわけです。
たとえば2000本を1000株に株分けしても、4000本を1000株にしても植毛チームの作業量は同じです。
欧米では株数で手術料が決まるのでこの2つのケースは手術料は同じになりますが本数で決める我が国では手術料が倍に跳ね上がってしまうわけです。
荒っぽい仕事で高い手術料では患者様はとても割に合いません。
院長 今川
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