投稿者:最近、植毛に興味を持った30歳さん
-
Q
日本は植毛後進国?
2009.04.15
日本は育毛先進国(具体的に国はわかりません)よりも
植毛の技術が数年〜10年くらい遅れていると某巨大掲示板で
何度か目にしましたが、今川先生から見て日本の植毛技術は
遅れているのでしょうか?
また、育毛先進国というのはどこの国を指すのでしょうか。
今川先生が、もしご自信で植毛をしたいと思う状態になった場合、
日本でやりますか、それとも植毛先進国でやりますか?
(お金・時間の制約が無い前提で) -
A
Re:日本は植毛後進国?
2009-04-16
ご投稿ありがとうございます。
たしかに日本は植毛の後進国でしょう。
技術的には
①ワンパスはおろかデンスパッキングができない
②メガセッション(一回の移植株数が2500以上)ができない
③厳密な意味でのFUTができない
点がありますが、国際的にも非常識といえる高額な手術費の設定も問題です。
その理由として考えられるのは以下の点です。
・言葉の壁が大きいので多くの医師は海外の学会に出席してもなかなかコミュニケーションがとりづらいものです。
・海外では植毛の研修制度がありますが、日本はないので新規参入の医師は他院の植毛を見学して見よう見まねで始めます。
もう一つの開業パターン、チェーンシステムのクリニックは特定のビジネスモデルを購入し導入するわけですが、そこで採用された医師はそれまで植毛の経験もなく他の技術と比較する機会もありません。
確かにチェーンクリニックは大規模な広告で生き残りを図りやすいのですが“彼らの技術がトップクラスか?”という点は疑問です。
・海外の植毛の学会においては第三者も加わってのディベートが盛んです。
一方日本の医師は技術の優位差についての論争を嫌います。
論争が技術の進歩に役立つ面は否定できませんし、この点は日本の弱点でもあります。
ちなみに私が考える植毛先進国とはずばりアメリカです。
アメリカは植毛クリニックがとても多く競争が激烈なので結果の悪いクリニックは淘汰されてしまいますし、技術が進歩するモチベーションが大きいと思います。
・日本にはもともと植毛に特化した学会がありません。
植毛は形成外科と皮膚科の守備範囲ですが両科の医師達はあまり植毛に熱心ではないようです。
それ以外の出身科医師の多いヘアの学会もあるにはあるのですが近年カツラや育毛などの業界の会員の比重が大きくなっているようにもみえます。
海外のように形成外科、皮膚科医中心で植毛など頭髪外科に特化した学会が必要です。
最後の御質問ですが残念ながら日本ではありません。
植毛には医師個人のアーティスチックなセンスと職人的こだわりが重要です。
その意味で私が植毛を受けるとしたら“先進国で”というよりそのような医師個人で選びたいと思います。
海外のすばらしい植毛医を数名知っておりますが彼らのように経験と技術を兼ね備えた医師は海外でも多くありません。
院長 今川 -
Q
Re:Re:日本は植毛後進国?
2009.04.16
今川先生
素早いご返答ありがとうございます。
非常に丁寧なご回答で、今川先生の植毛に対する情熱が
伝わってきました。
質問ばかりで申し訳ありませんがもういくつか質問させて下さい。
1.ご自身で植毛を受ける場合、日本では無いとの事ですが、
もし今川先生がもう一人いて(ありえない事ですが)
もう一人の自分が手術をしてくれると仮定した場合は
日本でやりますか、海外でやりますか?
2.今川先生がご存知の「海外のすばらしい医師」と今川先生は
仮に10段階評価にした場合、どれくらいの技術差があるのですか?
(答え辛いと思いますが、どうか謙遜はなさらずにお願いします)
3.職場の人にバレたくないので、年末に植毛をしたいのですが、
カウンセリングだけしておいて、実際の施術の日程として
年末を押さえておく事は可能でしょうか。
4.どのスタッフの方も確かな技術をお持ちだとは思いますが、
その中でも特に技術の高いスタッフの方を選抜して施術を
お願いする事はできますか?
可能な場合は、料金が高くなりますか?
失礼な質問ばかりですが、お答え頂けると幸いです。
宜しくお願いいたします。 -
A
Re:Re:Re:日本は植毛後進国?
2009.04.17
項目別にお答えします。
①日本で手術を受けます(笑)
②植毛はドナー採取、株分け、植えつけなどのいろいろの過程があり有名植毛医の手術を見てもドナー採取にはあまり神経をつかっていないな、とか少々気になることもありました。
植毛は医師だけではなくスタッフ全体の“チーム力”も考えないといけませんし、そのチームが我々アジア人のヘアに手なれているという要素も考慮の必要があります。
その意味で総合力で評価が満点の10をとるのは容易ではなく実際にそのような医師がいるのかはわかりません。
仮に私が尊敬する植毛医が10だとすると私自身現在のところ9という所でしょうか。
例えて言えば世界中のマラソンランナーがゴールを目指しているとしたら私共も先頭グループにいるということです。
いい位置についているとも思いますし、また傲慢な言い方だとおしかりをうける覚悟で言えば何週遅れのランナー達とインターネット上であれこれと比較されたくないというのが本音です。
③可能です。
早めにカウンセリングにいらして下さい。
既に去年の年末に今年の年末の予約をなさった方も2名いらっしゃいました。
当院にいらした際に掲示板にご投稿されたことを受付にお知らせ下さい。
④当院のスタッフは日本で一番多いケースを経験しており海外のワークショップで多くのデモを行って評価を得てきました。
ただこれをご覧になっている方々も皆様同様の御希望をお持ちだと思います。
従ってここで“はい”とお答えすることはできません。
御容赦下さい。
院長 今川
気になること、薄毛の悩み、
植毛技術のこと等、
お気軽にご相談ください