投稿者:EUROPEさん
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Q
プロペシアの有効について
2003.12.28
はじめまして、初めて投稿させて頂きます。
睾丸から分泌される男性ホルモン(テストステロン)を、直接ハゲの原因となる男性ホルモン=DHTに転換する酵素が5AR
という酵素であり、この5ARにはⅠ型とⅡ型が存在するということですが、フィナステライドはⅡ型をブロックし、アゼライク酸やのこぎり
やし(ソーパルメッド)はⅠ型をブロックするとの情報をある掲示板から知りました。
5ARは、頭皮に関しては Ⅱ型はパピラという髪を作り出す組織の中、
Ⅰ型は皮脂腺の周囲に存在しており、テストステロンが血液や皮脂に乗ってこれらに達すると、強力な脱毛ホルモンDHT
に転換され、パピラが攻撃され縮小し、脱毛が始まるということも知りました。
そうなると私は、Ⅰ型の男性型脱毛の自覚があります。毎日、頭皮は脂っぽいのです。こういうタイプには、やはりプロペシアは有効ではないのでしょうか?教えてください。 -
A
Re:プロペシアの有効について
2003-12-28
ご投稿ありがとうございます。
結論から言えばプロペチアがⅡ型にしか作用しないとしても、脂っぽさには有益ではないかと思います。
つまりⅠ型が皮脂腺に集中しているから脂っぽくなるのではなく、結果としてつくられるDHTが皮脂腺を刺激し分泌アップに作用するのでDHTが下がった分だけ脂っぽさが改善することになると思います。
最近アメリカではデュタステライドという5ARⅠ.Ⅱ両方をブロックする薬が発売されております。
副作用情報が不十分で現在FDAでファーズ3のチェックをしているとのことです。
いずれFDAで認可されると思います。
院長 今川 -
Q
Re:Re:プロペシアの有効について
2003.12.28
Re: プロペシアの有効について ズガシカオ -
フィナステライドは一時的に使用初期は皮脂増大を経験します。これは還元できなかった一部のフィナステライドの為にDHTが増加してしまい全体の10~20%増加するからだと言われています。症状としてはニキビ等が出来やすくなります。
デュタステライドはアボダードという薬剤で前立肥大の薬として認可されていますが現在、発毛に関してFDA が最終調整に入ったと言われています。しかし、実際、服用している多くの方が発毛に関して実感出来ない、もしくは長期服用にも関わらず、突然の大量脱毛にみまわれたと言っています。理論的には両型の阻害にも効果を発揮するはずのデュタステライドですが、多くの経験者の間ではデュタステライドは効かない、としてフィナステライドを再開している患者が多いという事です。
Re: プロペシアの有効について ズガシカオ -
http://www.jisapp.com/avodart.pdf
こちらがアボダードPDFです。
Re: プロペシアの有効について アメリカン -
先生こんにちわ!!
他院にEUROPEさんが全く同じ質問をしていました。
ちなみにその回答は
”Ⅰ型であるなら効果は期待できません。
まだ開発の段階ですが、デュタステライドがⅠ型・Ⅱ型両方のテストステロンをDHTへの転換酵素を阻害する働きがある薬剤として研究中のようです。このような薬剤が発売までこぎ着けられますとⅠ型の方も期待できるようになるかと思います。”
今川先生の回答と正反対のようです。
私もプロペシアに興味がありとても気になります!!先生の意見を聞かせてください。 -
A
Re:Re:Re:プロペシアの有効について
2003.12.28
ご投稿ありがとうございます。
5ARは同一人物にⅠ型とⅡ型が混在すると考えています。
つまり、各々の方がⅠ型の薄毛、Ⅱ型の薄毛と分かれているわけではないということです。
どうもその方の返答の意味がよく分かりません。
ただ、私もこの分野について専門ではないのでズガシカオさんのような知識の持った方々のご意見も頂きたいと思います。
それからデュタステライドは、すでに発売されていてそれを服用されている方数人にお会いしております。
院長 今川
Re: プロペシアの有効について ズガシカオ
5αリダクターゼブロッカーは1タイプ、2タイプがあり、フィナステライドは2タイプのみを阻害します。2タイプは前立腺と頭皮の皮脂腺に多く存在し、頭頂部付近にあると言われています。フィナステライドが生え際には効かないと言っているのはこの為でしょう。むしろ、生え際は1タイプであるという事です。
FDA(米国食品医薬局)は2002年10月にデュタステライドをアボダート(Avodart)の薬品名で承認した。デュタステライドはグラクソスミスクライン社製の新製品で2つのタイプの5αリダクターゼを抑制する薬品の成分名です。デュタステライドは脱毛治療剤として承認されたのではなく、高齢の男性に共通の問題である前立腺肥大症の薬として承認された。これはメルク社のプロスカーと同様の条件です。プロスカーやプロペシアの有効成分であるフィナステライドと似ているデュタステライドも、男性型脱毛症として知られている遺伝的な脱毛の治療に利用できる利点を持っています。
デュタステライドは、第二世代の5αリダクターゼの抑止剤であり、男性ホルモンをDHTに変換する酵素である5αリダクターゼの2種類のタイプを両方とも阻止することによってDHTの生成を抑止することが証明された初めての医薬品です。正確なメカニズムや原因は判っていないが、DHTは男性の脱毛の主要な原因であることが知られています。プロペシア(フィナステライド)も5αリダクターゼの阻害剤として知られているが、体内で作られるDHTの約3分の2に相当する1つのタイプ(タイプⅡ)のみを抑止します。タイプⅠの5αリダクターゼが脱毛に与える影響の大きさは知られていないが、デュタステライドの臨床結果は有望で、プロペシアよりも脱毛に良い結果がもたらされたことが示されました。
デュタステライドの問題点の一つは性的な副作用の危険が増すことです。最初の6ヶ月間に起こった薬の副作用は次のようなものがあります。性的不能(4.7% vs 偽薬1.7%)、性欲減退(3% vs 偽薬1.4%)、胸の女性化(0.5% vs 偽薬0.2%)、射精異常(1.4% vs 偽薬0.5%)。これらの副作用は全てプロペシアよりも高い。
FDAはデュタステライドを脱毛症治療薬として承認したのではないことは重要なことです。グラクソスミスクライン社は脱毛症治療薬として利用するための第二次の臨床試験を終えています。
Re: プロペシアの有効について 横美会
ズガシカオ様
大変参考になることを教えていただきました。
本来当院の診療日ではないのですが、年末なので来院し、この掲示板を拝見させていただきました。
本当にありがとうございました。
来年も宜しくお願い致します。
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