投稿者：斑鳩さん

• Q

  フィナステリド0.2mgの服用ついて

  2022.10.24

  少し複雑かつ抽象的な質問になってしまいますが、お読みいただけると幸いです。
  
  過去のフィナステリドに対する質問についての今川先生のご見解を拝見させていだだいたところ、0.2mgの服用は日本だけであり、その効果については懐疑的といった内容であったと思います。この意見に対して、私の想像も踏まえて質問させていただきます。
  
  フィナステリドは元々、前立腺肥大症の薬として5mgで処方されており、髪が生える(細毛化が改善する)といった効果は副作用であったと思います。その後、1997年にFDAからAGA治療薬として承認を受ける際の研究で、5mgと1mgで有意差が見られなかったため、現在でも1mgが基準となっていますが、なぜ1/5の1mgと比較したのかは私の調べた限り分かりませんでした。また、2005年に厚生労働省でフィナステリドが認可される際に、1mgと0.2mgで比較し、数%しか効果に差がないといった研究がされていますが、ここでも1/5といった差で比較されています。また、なぜそのような差で比較されたのかは、論文が閲覧できず確認ができませんでした。
  
  私は薬の製造における慣例などに詳しくないのですが、別の用途として流用する際や自国で認可する際に、効果が証明されている用量の1/5(20%)と比較することが一般的なのでしょうか。仮に前立腺肥大症の薬からAGA治療薬としてFDAが承認する際、0.2mgで研究されていた場合、0.2mg錠が主流となっていた可能性もあるのではないかと考えてしまいます。
  
  以上のことは私の想像ですが、このように考えたのには理由があります。それは、日本で認可される際に製薬会社から研究者に圧力があったとしても、0.2mgで効果があったと言うメリットが無いからです。その時、既に世界では1mgが流通していましたし、フィナステリドは女性や子供が触れないようにすればピルカッターで分割しても問題ない薬であることから、0.2mgで効果が出たと公表しても1mg錠を分割して服用する人が増えるだけで利益にならないからです。
  
  長々と拙い文章で申し訳ありませんが、上記の内容についてのご意見をお聞かせ願いたいです。よろしくお願い致します。

• A

  Re：フィナステリド0.2mgの服用ついて

  2022-10-22

  斑鳩様
  
  一介の開業医としてあなたほどこの点を詳細に考察したわけではありませんが、0.2mg錠が日本だけしか見あたらない理由が分かりません。日本人はフィナステリドの効果が他の人種より高い由の発表も耳にしていますが、中国や韓国の方と日本人の人種的な差はほとんどないはずですがどうして同様の報告がないのでしょう？
  仮に0.2mgと1mgの結果に大差がないのなら0.2mgの発売で十分なはずです。日本の発売元がそう考えたのならプロペシアの特許権が切れた時点から0.2mgに切り替えても良かったと思います。
  0.2mgと1mgの錠剤が同じ価格なのは不合理で、0.2mgは1mgより安く設定すべきだと思います。これは新発売のデュタステリドにもいえることです。
  
  院長　今川

• Q

  Re：Re：フィナステリド0.2mgの服用ついて

  2022.10.22

  ご回答ありがとうございます。
  
  私も「日本人はフィナステリドの効果が他の人種より高い」といった意見には否定的です。これは恐らく、日本で1mgと0.2mgで比較した際に「414 名の「日本人」男性被験者を対象とした」とされていたものを曲解し、日本人なら0.2mgでも効果が高かったとしてしまったのではと考えています。
  
  また、「仮に0.2mgと1mgの結果に大差がないのなら0.2mgの発売で十分なはずです。日本の発売元がそう考えたのならプロペシアの特許権が切れた時点から0.2mgに切り替えても良かったと思います。」といった点ですが、私の個人的な考えでは製薬会社が0.2mgの発売に切り替えるメリットがないからしていない、と考えています。そう考える理由はいくつかありますが、最も大きい理由として、世界では1mgが主流であり、AGA治療におけるフィナステリドの服用量を1mgを前提とした調査や論文がほとんどだからです。そして、フィナステリドがかなり安価な薬であることも影響していると思います。個人輸入だと、日本で購入するよりもかなり安くなっています。日本の製薬会社が1mgから0.2mgに切り替えた際に、用量が1/5だから値段も1/5とはならないはずです。販売したとしても1mgと比較して、1/5より割高となることはほぼ間違いないと思います。そうなった場合、消費者からすれば値上げしたようなものですし、それまで1mgを服用していた人や安く買いたい人は個人輸入に流れることになります。こういった理由から製薬会社は0.2mgに切り替えないのだと考えています。これは、今川先生の仰っている「0.2mgと1mgの錠剤が同じ価格なのは不合理で、0.2mgは1mgより安く設定すべきだと思います。」と言った点への私の考えにもなっています。0.2mgが1mgより額面上安くても、比較して割高であったら購入する人は限りなく少ないと思います。これは、将来的に飲み続けなければいけないフィナステリドであれば尚更です。
  
  またしても長々と読みにくい文章となってしまい申し訳ございません。ご一読いただけると幸いです。

• A

  Re：Re：Re：フィナステリド0.2mgの服用ついて

  2022.10.24

  斑鳩様
  
  美容医療にはよくあることですが、“効果”や“満足度”の判定基準が怪しいので客観性に欠ける点があると思います。論文の執筆者が薬品メーカーから利益供与されていればバイアスがかかって結論ありきになってしまいます。公正な第三者の執筆でなければ論文の信憑性に欠けるということです。
  
  ヨコ美クリニック
  院長 今川

• Q

  Re：Re：Re：Re：フィナステリド0.2mgの服用ついて

  2022.10.24

  何度も長文での質問、申し訳ありませんでした。論文に対して、どのような機関がどのような経緯で書いたのかと言った見方を養うことが重要だと痛感致しました。
  
  ご回答いただき、ありがとうございました。