投稿者:おみかんさん
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Q
fut手術について
2019.01.07
先月、他院で恐縮なのですが生え際に600株の植毛を経験したものです。まだ1か月くらいですがまだ後頭部の刈り上げたところは少しだけ透けて見えます。(これは正常なんでしょうか?) 元々、私の毛量は普通の人よりも少なめなのかなと自覚しています。現在41歳ですが、高校生くらいの頃と髪の量は変わっていません。1年前に生え際が少し薄くなってきたため植毛を決意したのです。ですから、もともとはそこまで禿げてはいませんでした。植毛のクリニックの先生からも400株くらいしか入らないと言われました。
私は生え際にボリュームをつけたかったのでm字のところに550~600株ほどの植毛をすることにしました。
ただ、植毛した17日後シートカバーが外れてしまい、床屋さんにいってドナー部分と同じ長さくらいに刈り上げてもらって翌日ドナー部をカメラで撮影して確認したところ、
かなり薄くなっていることに気づきました。特に耳の後ろの部分は地肌が見えており円形脱毛のようにも見えました。
1か月して落ち着いてはきましたが、2回目の密度を上げる手術は断念しようかなと思っています。
先生にいくつか質問があります。
1、fue法の手術は1500株くらいまでは傷跡が残らないとよく耳にしますが、600株でも薄くなる人はいますか?
私が神経質になり気にしすぎなのでしょうか?
2回目のfue手術も一般的には同じドナー部から採取するのですか?側頭部からも採取できたりもするのですか?
1回でfue法の手術で1500株の手術をする事と、750株の植毛を2回することはどちらが後頭部の傷跡は残りますか?
2、fue法にはドナーの毛量の個人差で、人によっては向き不向きがやはりありますか?、そういう人はfut方のほうが向いていますか?
3、fue法の手術をした人は、fut手術は可能ですか?
fue法の手術をした人はfut法の手術を行うと傷跡が大きくなりませんか?
ただ、私はfue法のように所々虫食いのように傷になるのであれば一本の傷跡のほうがよほどマシだと今、普通に思います。仮に600株のfut手術であれば傷の横幅は何センチくらいになりますか?またfut法の手術をすると、スポーツ刈り・・少し長めの軽く刈り上げるヘアスタイルは傷が見えて無理ですか? -
A
Re:fut手術について
2019-01-05
おみかん様
1.ドナー部が薄くなるのは株数によるのではなく、くり抜く株数/平方cmに左右され、過度のくり抜きでは少ない株数でも薄くなります。また体質によるドナー部のショックロスもあり、多くは一時的ですが、過度に採取する場合によくみられると思います。
2回目に1回目の範囲から採れるのかはケースによります。ARTASのように大きいパンチでくり抜かれていれば同じところから2回は難しいかもしれません。その場合でも側頭部からの採取は可能です。
750株と1500株では?採る面積が倍になるだけで傷跡は同じ状態です。
2.その通りです。毛根切断のリスクが大きい方、白髪の割合の多い方、もともとヘア密度が低い方にはFUTをおすすめします。
3.可能です。他院のFUEの修正では多くの方がFUTを選択します。費用の面だけではなく2回目の方は手術で一番大事なことはプロセスではなく結果だと身に染みて理解しているからです。ただ当然のことですが同じ株数を採取する場合FUEのあとはヘア密度が下がっているのでより長い線状の傷になります。例えば600株では1cm巾では9~10cmですがFUEを受けると2、3割長くなるはずです。
カリスマ植毛医のアンガー博士によるとFUTの線状ハンコンと比べるとFUEの点状ハンコンの総延長はFUTより桁違いに長くなると次のように主張しています。
ヨコ美クリニック
院長 今川 -
Q
Re:Re:fut手術について
2019.01.06
ご教授、ありがとうございました。
とても詳しく事細かに分かりやすく教えて頂き
感謝いたします。
年明け早々お忙しいところ、ありがとうございました。
先生のお人柄をとても感じます・・。 -
A
Re:Re:Re:fut手術について
2019.01.07
おみかん様
ありがとうございます。
お答えしてなかったご質問が1つありました。
FUTでは、施術時にドナー部のヘアが3cm以上であれば線状の傷は直後からカムフラージュできます。
ハンコンの仕上がりは個人差がありますが、たいていの場合1.5cm程度で線状の瘢痕は目立たないと思います。
追伸:
ワルター・アンガー博士は1978年から現在まで植毛のバイブル本の版を重ねている超有名な植毛医でカナダトロントとニューヨークで診療していました。昨年春の北京の学会の時に一緒に中国のテレビの取材を受けたのですが、その日は朝食を御一緒しました。
その場で“君はFUTをどの程度の頻度でやっているのか?”と聞かれたので“けっこうな割合で”と答えたらとてもうれしそうな顔をしていました。
何でも“最近FUEしかできない医師が増えてしっかりしたFUTの技術継承が難しくなったのは困った傾向だ”と、おもしろくない様子の口ぶりでしたが、ついこの暮れに引退したと耳にしました。
ヨコ美クリニック
院長 今川
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