投稿者:R819さん

  • Q

    FU株とMFU株の比較

    2007.10.23

    度々質問すみません。
    FU株とMFU株の比較にて、ある掲示板で、

    ***************************

    FU(小さな株)をMFU(大きめの株)を多用した植毛よりリスクが小さくて済むかのような話しがあるが、それは【同じ株数の植毛】を行った場合の話しであって、【同じ本数の植毛】
    ということで考えた際にはむしろ逆である。

    たとえば、4000本の植毛を行う際、MFUであれば1000株程度に株分けされた株が
    使われることになる。これに対してFUであれば、倍以上の2000株以上の株が必要になる。

    これを基準にして考えた場合、植毛の際のリスクは次のようになる。

    ?株分け時にメスによって損傷する株(株内の毛根)の発生率
     ===> FU>MFU(確率的に考えた場合FUの発生率はMFUの倍以上)
    ?株分けされた株の生着性(活力)
     ===> FU<MFU (株は小さいほど乾燥し易く、生命力が弱くなるため)
    ?株の移植時に頭皮(既存毛)が受けるダメージ度
    ===> FU>MFU (株数分のスリットを頭皮に開ける必要があるため)

    ?に関しては、MFU植毛の場合、株が大きくなる分スリットの長さも長くなるためその点を当然加味する必要があるが、開けられるスリットの数に倍以上もの差が生じてしまう点と、
    小さな株で密度を出していくためには必然的に密集度を高める必要があり、既存毛のある箇所への植毛時には既存毛により近い箇所に多くのスリットを開ける必要が生じてしまう点を
    合わせて考えた時、ダメージが大きい
    (植毛時に既存毛の毛根が皮下でどのような状態で存在しているのか正確に把握できない状況下で既存毛により近い箇所に多数のスリットを開けることは極めてリスキーとなってくるため)

    ***************************

    との投稿があり、
    私個人としては、

    ?について、
    株分け時に多数毛根を損傷するような看護師は、どこのクリニックでも現場に立たせない。単純に倍加するはずもなく、全く単純に物事を捉えすぎている。

    ?について、
    乾燥については植える前の生理的食塩水に浸けている間は、影響(優位差)はあまり意味のない話である

    ?について、
    小さなスリットを多数空けるのと、大きなスリットを仮にその1/2空けたとしても、先生の言及のあった「医師の経験則的なショックロスには大きい株が不利である」というお話に相反する話であり、単純にスリットの数が多い=周辺の既存毛に対するダメージが大きいという話にならないと思いますが、条件を『同じ株数』ではなくと『同じ本数』で植えた場合、どうでしょうか?
    (最も、『同じ本数』を前提にするということは、即ちもう一つの大切な視点、より高密度に植えれるかどうかの視点がなく、論題として不完全に思うのですが)


    先生の見解を差し支えなければご教授ください。
    よろしくお願いします。

  • A

    Re:FU株とMFU株の比較

    2007-10-23

    植毛の歴史は“自然さ”と“濃さ”の追求の歴史でした。
    “よく見てもわからない自然さ”は残念ながらミニ・マイクロ植毛では達成できずFUTになって初めて可能になりました。
    FU株を使って多くの株数を高密度に植えこむ趨勢は世界的なものであり、海外の植毛のサイトをご覧になればそれはすぐわかります。
    この議論で一番大切な前提の『植毛手術の結果の優劣』についてMFU支持者が何も言っていないのは奇妙です。
    FUとMFUの結果が同じなら①~③の議論の意味もありますが、それなしにMFUの長所(?)をいくら言ったところでナンセンスです。
    MFU支持者の理論はそれを行う医師からでたはずですが、多くの医師は植毛の分野に入って初めて出会った方法に固執します。
    彼らがインターネット上で一般の方々にアピールできても学問の場では到底評価にたえない屁理屈に聞こえます。
    ただあえて①~③への意見を披露すると
    ①について
    MFUの多くのクリニックは顕微鏡を使わず、せいぜい拡大鏡下で株分けしています。
    例えば5台の株分けスタンドのうち1、2台はお飾りに顕微鏡を置いているかもしれませんが。
    正確な株分けでは移植毛のダメージは稀です。
    むしろそれより不適当な方法でのドナーの採取時のダメージの方がはるかに大きいと思います。
    株を小さく分けるほどダメージが大きいと恐れるならパンチ式植毛を採用すべきです。
    FUごとに小さく株分けするのは自然でよい結果を追求するための手段です。

    ②について
    株は大きいほど丈夫ならやはりパンチ式植毛が一番よい方法でしょう。(笑)
    小さな株がデリケートなのは確かでそのために水分や温度の管理がより大切ですが、これもより良い結果のために必要だという風に考えられないのでしょうか。
    チェーンクリニックのほとんどはこの管理が不可能なのでFUTを採用できないのが実情かもしれません。
    LAのRassman博士はFUTを追求した結果多くの分院を整理して現在2ヵ所だけで診療していると私に語ってくれました。

    ③について
    例えば1c㎡に、1ミリ径の15個のパンチ穴は1ミリのスリット50個分より頭皮に大きなダメージを与えます。
    大きなスリットは同様の理由で小さなスリットよりはるかに頭皮に大きなダメージを与えます。
    MFU株を使った植毛では多かれ少なかれ植えつけた頭皮がハンコン状に硬くなっています。
    またMFUを用いて1回で満足を得られる“濃さ”は絶対に得られません。
    つまりスリットを小さくしていくことはより濃くするために必要でありワンパス手術の可能性がある方法はFUTだけです。

    結論を言えば
    ①、②は『細かい操作は技術的に難しい』ということを話しているようなものです。
    車の修理工が最近の車は複雑になって故障がおきても修理しにくいとぼやいているのと同じです。
    車の性能が以前と同じならそれはその通りなのですが。
    より良い性能のために技術的に難しいことを行うということです。
    ③は明らかにウソがあります。

    私も数年前までMFUを行っていましたが、より美しい結果を得るためにあえてFUTを採用しました。
    その結果株数でなく本数で手術費を設定しているので収入は変わらないばかりでなく手間や時間も増えてしまいました。
    ただ自分が患者なら受けたいと思う方法を患者様に行うべきだと考えたらそうすべきだと思います。
    MFUが不自然でないならなぜ彼らはFU株を一緒に作って目立つヘアラインなどにそれを使う必要があるのでしょう。
    頭頂部などは不自然なMFUでも目立たないからOKという態度が気に入りません。
    彼らは自分の薄毛にはFUTをと願うはずです。

    院長 今川

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