投稿者:くろうさぎさん
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Q
FUEのアルタスシステムについて
2014.01.08
FUEの方法としてアルタスシステムというのを最近耳にしますがどう思われますか?
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A
Re:FUEのアルタスシステムについて
2014-01-09
くろうさぎ様
アルタスはドナー部からフォリキュラー株を直接採取する医療用ロボットです。
開発の段階で数回アメリカの製造元からコメントを求められたことがあり、製造の経緯も存じております。
最近FUEの大家米国アトランタのコール医師はロボットを導入するクリニックは以下の3つの動機によると辛口のコメントを披露しています。
1)今までFUEを行っていないが導入したいクリニック
2)今からもFUEを自ら行う意欲や能力がないクリニック
3)ロボットの広告塔としての効果を狙うクリニック
案の定日本でロボットを購入したクリニックはロボットの方が成績が良いというニュアンスの広告をホームページ上で展開しています。
多くの方はロボット イコール ハイテクでロボットの方が成績が良いと勘違いします。
ロボットをPRするクリニックはそれを狙うわけです。
もちろんロボット導入はFUEの経験不足のクリニックよりは良い選択かもしれませんが。
アルタスは毛根切断のリスクが8%になった時点で市場に登場したのですが、FUEになれた植毛医の手によれば2、3%の毛根切断ですから、FUEに習熟したクリニックならクリニックのFUEの方に軍配があげられます。難しいケースで切断率はそれ以上ですが、その場合のロボットの切断率も10%以上となります。
ロボットのメリットをいえば延々続く疲れる単純な作業(?)をロボットが肩代わりにしてくれることです。これは導入する側のメリットで受ける方のメリットは見当たりません。
むしろ受ける方は長時間固定される顔の圧迫感など機械相手の我慢が強要され肉体的デメリットはかなりのもののようです。(これは受けた方でなければわかりませんが)
もう一つの問題は導入後のクリニックの大きな負担で、機械本体の費用+1株いくらという徴収が手術費用に上乗せされる課金システムです。
そのためロボットのFUEの方が医師が行うFUEよりずっと高額になるという大きな矛盾がおこるわけです。
アルタスは人件費の削減という点ではクリニックに全く貢献しません。
ソフトの改良でロボットの毛根切断率がFUEに習熟した医師のそれと同様かそれ以上になる、植えつけ作業も行われるようなる、また課金システムもリーズナブルになる時点では導入の検討はやぶさかではありませんが、それがいつになるのか見当もつきません。
ヨコ美クリニック
院長 今川
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