投稿者:たいむさん

  • Q

    自毛植毛

    2006.12.06

    某掲示板に興味のある投稿があったので載せます

    「(自毛植毛に)いくら個人差があるといっても、事前のお話と結果にずれがあり、がっかりしてしまうことです、正しい結果を知っていれば、さらに納得して手術を受けることができ、結果に対する不満は減ると思います、最近では自毛植毛を受けた方のサイトが多く、手術内容や、体験談を多く知ることができます、その内容を見ると、たとえば無毛の部分へ30パーセントの密度アップの手術を2回行い60パーセントとなっても、地肌が透け、薄毛の状態であるというケースが多く存在するとようであります、無毛と書きましたが実際は私のように既存毛の密度が20パーセント前後の者が30パーセント前後の密度アップを(2回しても)しても地肌が透けて見えるといった状態が、正しい結果(ここで言う正しいとは多く存在する手術結果)であり、一部の特殊な方が1度の手術で薄く感じないような手術結果が得られるのではないかということです、中には一度で50パーセント超える(60パーセントの方もいるようですが)密度アップをされた方もおられるようですが、やはり地肌は透けているという状態であります。」

    ここで先生に率直な質問をします。

    ドナーは平均的な太さでM字修正だと仮定してください。(ヘアライン、前頭部周辺に植毛)

    ?無毛部分に2回(30%密度UP施術を2回)同じ範囲に受けても、植毛した範囲の地肌は透けてるのですか?

    ?同じ範囲に3回施術を受けても、結果は地肌が透けてる状態は変わらないですが?

    ?可能な限りの施術を受けても、植毛した範囲の地肌は透けた状態なのでしょうか?また、透けた状態は改善されないのでしょうか?

    ?先生は施術前の説明で、結果にずれのない説明はされてますか?

    以上ですが、地肌が透けた状態が改善されないのであれば、「自毛植毛は意味が無いのでは」と言うのが感想です。

  • A

    Re:自毛植毛

    2006-12-06

    ご投稿ありがとうございます。
    その掲示板を拝見して返事をしています。
    達成密度をうんぬんする場合数字自体の定義がはっきりしないと意味をなしません。
    現在植毛はFU株をもとにしており1c㎡に何個FU株を入れるかで議論されています。
    100%の密度とは白人で100FU(200~220本)/c㎡。
    東洋人で80FU(160本)/c㎡であり、たとえば30%の密度とは80×0.3=24FU(48本)/c㎡になります。

    某クリニックの%の定義とは、ドナーの面積÷うえつけ面積×100でありドナーの密度がもともと低ければそれがもっと低くなる、つまり数字は相対的なものです。
    だいいちドナー採取時の毛根切断によるロス(ダブルグレートナイフを使用すると5%以上)と株分けのロスのマイナスが計算されていません。
    つまり当院は株分け後の実数なのに対し某クリニックのは株分け前の見込みの数字でしかありません。
    某クリニックの計算では毛根切断率が最小の5%と設定したたとして、仮に10c㎡のドナーをとり33c㎡に植えつける場合、ドナーの実数が80FU/c㎡あれば80÷3.3×0.95=23FU(46本)/c㎡の密度となり、10%薄いドナーの方では72÷3.3×0.95=20FU(40本)/c㎡になります。
    FU株ではなくMFU株を多用すると株数orスリット数/c㎡がきちんと表示できないためこのような計算になるのかなぁと思うのですが、受ける方は普遍的な%だと誤解してしまいます。
    御質問の件ですが普遍的な%の定義だということでお答えします。
    ①薄くなったのに気付くのは50%に密度が減った時とされており40FU(80本)/c㎡が理論的には私達の目標です。
    これを達成すれば風呂あがりや晴れた日の屋外でまだ薄毛に気付くかもしれないがそれ以外はほぼOKとされています。
    ②3回で70%以上になればほとんど気にならないでしょうが明るいところではやはり地肌のすける状態はありえると思います。
    日本人は黒髪で皮膚は明るい色調なのでその対比はとても強く植毛していない多くの方々でも地肌が見えると思います。
    ③可能なかぎり施術を続けても達成密度は80%台以上にはなりません。
    某クリニックの「100%近い密度で仕上げる」は不可能ですしウソになります。
    ④なるべく結果にずれがないかというより、正確に矛盾のない説明に努力しているつもりです。
    普遍的な密度の概念では①~③のような答えになりますが、50%の密度が一応の目標というのは、数年前にフィリピン系の若いアメリカ男性の側頭部のヘアをすこしづつ抜いて50%になったら薄い状態が確認された、つまり50%になるまで薄い状態がわからなかった実験結果に由来しています。
    ただあくまでもともと200本/c㎡以上の高い密度の方の結果であって日本人でも50%の法則が適用できるかの論文はありませんが某クリニックのようにそれよりさらに薄い方ではなおさら?です。

    「植毛は限られたドナーで、また本来より少ない本数で本来の状態に近い外見に仕上げる技術」なのはたしかですが「低めの密度でふつうの密度に近く仕上げる」は意味不明です。
    営業熱心のあまり実際以上の具体的“達成密度”を説明して手術にもちこんでおきながら実際の結果に不信をいだいた方への“あっちむいてほい”の言い訳っぽい返答はたしかに少しひっかかります。

    院長 今川

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