投稿者:たかさん
-
Q
海外在住でご相談です。
2012.09.08
今川先生。いつも掲示板を拝見しております。40歳、男性、現在米国東海岸に居住しています。数年前に日本で植毛手術を一回他院で受けたのですが、仕上がりに満足しておらず、悩んでおります。もう一度受けようと考えております。そこで質問です。
YOKOBI様でお願いする場合、日本への一時帰国でお願いすることになります。その場合、何日の滞在が必要でしょうか?休暇をそんなに取れないため、短かい方がいいのですが。(最長でも1週間程度しかとれないため)。
また、そちらで手術をお願いできない場合、米国の現地の植毛手術という選択肢は検討に値しますでしょうか?言葉の問題はあまりありませんが、日本人と欧米人の髪質の違い、技術の違い、価格の違いなど、いかがお考えでしょうか?
先生は米国の事情にもお詳しいかと存じます。ご教示いただければ幸いです。 -
A
Re:海外在住でご相談です。
2012-09-10
たか様
ご投稿ありがとうございます。
植毛の基本は人種を問わず同じですが、おっしゃるように私達日本人には独特の顔立ちや頭髪の特徴があります。
具体的には
・顔が平面的かつ大きめで頭骨の奥行きがなく、生え際は白人より少し低くフラット。結果的に植毛で生え際をつくるためのヘア数が多く必要となります。
・白人に比べてフォリキュラーユニットの密度が低く1つのフォリキュラーユニットあたりのヘア数も少なく、多くの株数がとりにくい。ただし一本一本のヘアが太く同じ本数ではボリュームはとれやすい。
・直毛で黒髪という特徴のために頭皮との色の対比が強く地肌が見えやすいので濃くしにくい。
・ドナー部の頭皮が厚く硬いため採取巾をとりにくく、ケロイド体質の人が白人より多い。
などです。
手前みそになりますが、我々のヘアの特徴とそれに対応した“技術的な戦略”について“Hair Restoration Surgery in Asians”という英文の医学書を執筆し最近出版されました。
一般論でいえばアメリカの植毛医の平均的技術レベルの方が日本のそれより高いと言わざるを得ませんが、同等の経験の医師であれば日本人をより多く手がけているという面で、日本で施術を受けられた方が安心だと思います。
価格についてはグローバルスタンダードという面でたしかに日本のクリニックの平均的な価格が高すぎます。
以前某チェーンクリニックの費用が高いので、アメリカの関連クリニックに施術のために渡米したところ日本のクリニックの費用と統一性をとるために通常は1株あたりの費用5ドル程度だったのが7ドルに引き上げられたということを耳にしました。
現地の方と日本から出かけた方の費用が違ってしまったのはアンフェアなことです。
当院では欧米と比較してそれほど差がないように設定する努力をしてきたのですが、競争の論理で他のクリニック治療費がなかなか下がらないのが実情です。
院長 今川
気になること、薄毛の悩み、
植毛技術のこと等、
お気軽にご相談ください