投稿者:ドギーさん

  • Q

    植毛ロボットによる傷と生え際の仕上がりについて

    2013.08.20

    ARTAS式植毛ロボットの植毛を受けようかと思っていますが、
    植毛ロボットを使えば、顔にかかる生え際やM字部分など、従来の人が植える植毛より自然に見えるのでしょうか?

    あと
    従来の植毛と違いアルタス式は刈り上げをしても傷が全くわからないと他のホームページで書いてあったのですが本当なのでしょうか?

    生え際は顔の輪郭をつくる部分でとても大事とこちらのQAに書いてありましたので相談しました。よろしくお願いします。

  • A

    Re:植毛ロボットによる傷と生え際の仕上がりについて

    2013-08-20

    ドギー様

    ARTASはドナー部位からFU株をくり抜くロボットで、役目は株をつくるだけです。
    それを植えつける過程は人が行うわけで決してロボットがやるわけではありません。
    したがってARTASの方が仕上がりが自然ということはまったくありません。
    ARTASは日本の某有名自動車メーカーとアメリカのシリコンバレーの会社が共同で開発をはじめて最後はアメリカで製品化されたものです。
    Sクリニックの広告はFUEの医者でも不快になりそうな従来の方法の誹謗にちかい表現をしています。
    FUEでは世界の3本の指に入るアトランタのコール医師が、ARTASについて次のように言っています。
    『クリニックがロボットを購入する動機は3つあります。1つ目の動機は広告のツールとして利用する場合(日本人は機械に弱い)、2つ目の動機はもともとクリニックがFUEを行えなかった場合(FUEの良い成績をもつクリニックは高い費用を出してロボットを買いません)、3つ目の動機はクリニックが自分でFUEを行う意欲がない場合です。』
    相当な皮肉ですが私も同意見です。

    結論から言えば医師が行うFUEよりARTASの方が良い結果を作るわけではありません。逆はありえますが。

    ARTASの問題点は以下の点です。
    ・ARTASのパンチの径は1.2mmほどで通常のFUEで用いられる1.0mm径パンチより大きいので刈り上げたときに瘢痕がわかります。
    ・ARTASの公式の毛根切断率は8%ですが、経験豊富な医師のそれは2~3%です。
    ・ARTASで植えつけを行えれば良いのですが、それはないとすると費用の高さが気になります。本体はアメリカで25万ドル、日本ではその倍ていど、プラス1株抜くごとに数ドル(海外では1ドル)徴収されるとしたら現在FUEを行っている医師は購入に二の足を踏みます。その費用は全て結局患者さんが負担することになります。
    ・ARTASは側頭部から株を採りにくく後頭部をとても高い位置まで剃って採ります。それでは将来にハゲない安心できる範囲を逸脱する恐れがあります。(後頭部は両耳の両端を結んだラインより下が安全です)
    ・稼働中のARTASを監視しているのは誰か?医師でないのは確かです。これは倫理的に問題ないのか?実際にアメリカでは論争になっています。私だったらそのための医師を雇用して長時間監視させるより、その医師にFUEをやってもらいます。
    アジアで最初にARTASを導入した韓国の大学病院の医師が最近国際学会で、『ARTASを購入してメリットは楽ができる医師だけで、4時間以上一切身動きができない患者さんは大変だ』と本音を漏らしたのを耳にしました。

    ヨコ美クリニック
    院長 今川

気になること、薄毛の悩み、
植毛技術のこと等、
お気軽にご相談ください