投稿者：Tさん

• Q

  掲示板

  2006.05.08

  いつも楽しく掲示板を拝見させていただいております。
  
  1. 手術中は麻酔をしていると聞いておりますが。過去に麻酔中に無意識に頭をかきむしった方とかはいらっしゃいますか？麻酔中に手が動くのかどうか、医学的知識がないために、全く分かりませんが。私は寝ている時に、無意識に手を動かす癖があるため、心配しております。
  
  2. 植毛はチームで行うとこちらのホームページには書かれております。また、ウェブサイトを見ると、先生とほかに1、2名の植毛医の方が日本ではたくさんの経験を有すると書かれておりました。ウェブでは植毛医の腕うんぬんかんぬんについて議論が盛んですが、そもそも、植毛医の腕とはなんなんでしょうか？チームで施術をするのであれば、看護士さんの腕（？）というのは分からなくもないのですが…。
  
  私は今度、貴院で植毛を予定しております。
  他の医院の先生にも診てもらいましたが、
  どうもそのうさんくさい対応に嫌気が差しました。
  先生の診察の際の態度は他の医院の先生とは隔絶しております。
  上記の質問も、他意や悪意があるというよりも、
  純粋に「なんでだろう？」と思い質問させていただきました。
  他の医院の先生と同列に論じられることは不快かとは存じますが、
  ご無礼をご容赦いただきたく存じます。
  
  お忙しいところお手数ですが、お手すきの際に
  ご回答いただければ幸いです。
  よろしくお願いします。

• A

  Re：掲示板

  2006-05-08

  Re: 無題 医療法人　横美会 -
  植毛は局所麻酔と精神安定剤の併用によって行ないますが当院では安定剤の量は多くありません。
  一番眠りが深いのはドナー採取の時とスリットを入れる時で、植えつけするほとんどの時間は浅い眠りかリラックスして会話できます。
  そのため手術中の株の脱落のご心配はいりません。
  
  最近の植毛は１度に2000株以上を植えつけるメガセッションという技法が基本となっております。
  数10株のパンチ植毛の時代と違い医師が１人でそれを行なうことは難しくなりました。
  つまり植毛チームの総合力が必要なわけです。
  例えて言えばオーケストラの演奏で各々のプレイヤー達と指揮者が総合的に音楽をつくり上げるようなものです。
  医師はその場合の指揮者ということになります。
  医師の存在がそれで軽くなるわけでもないと思います。
  ・ドナー採取はあいかわらず医師のなすべきことで当日、翌日のドナーの痛み、結果としての傷の仕上がりは大いに医師の技量に関わります。
  ・株のサイズ（FU株？MFU株？）株の数は？どこにどんな株を植えつけるのか？などのデザインは医師の仕事です。
  ・2000株以上で同時に2、3人のスタッフが植えつけを行いますが、本来なら植えつけも出来る医師がナースと一緒に植毛をすべきでしょう。アメリカの“学のある植毛医(笑)”は私達にピンとこないシェークスピアをよく引用しています。
  わたしもそうさせてもらえば『真夏の夜の夢』の女王ティターニアは目を覚まして最初に見た者に恋してしまう媚薬を塗られたということですが、チェーンシステムの医師達は植毛の分野に入った時にその方法が一番良い方法だと洗脳され、ナースと同時に2～3ヶ月の簡単なマニュアルで研修した後に一人立ちをするわけです。
  そのため訓練時間のかかる植えつけは経営サイドからは義務づけられません。
  アメリカのように植毛研修医制度という１年間という長い眼で訓練されることもありません。
  もっとも植えつけが出来たとしても植毛医には“ゴッドハンド”はないようです。
  
  院長　今川
  
  
  
  
  
  Re: 無題 Ｔ -
  先生、大変、ご丁寧な対応をいただきありがとうございました。
  興味深く拝読いたしました。
  貴院にての植毛手術を予定しております。
  その際には、先生ならば必ず「ベストを尽くします」と
  おっしゃっていただけるとは存じますが。
  よろしくお願いいたします。
  
  
  
  
  
  Re: 無題 医療法人　横美会 -
  了解いたしました。
  
  院長　今川