投稿者:+++++さん

  • Q

    学会

    2003.11.19

    先日、先生は海外の学術会議にご出席されたかと思いますが、
    その時のトピックスをフィードバックしていただける事を
    楽しみにしています。いつどのような形でHPに反映される
    のでしょうか?

  • A

    Re:学会

    2003-11-19

    ご投稿ありがとうございます。
    今年のニューヨークの国際毛髪外科学会のトピックは植毛のテクニックについては例年に比べややテンションが低めだと感じました。
    ・去年からスリットの向きによって濃く見える云々、いわゆるコロナールか?サジタールか?がトピックと言えますが、Dr.Shapiro(彼の実力はアメリカでも5本の指に入ると思います。)が実験をして多分来年6月に日本の学会でその報告をすると思います。
    ・人工毛特別委員会の最終答申が国際学会の理事会に出されました。その7人の委員の1人に私も選出されて光栄な一年でした。なお、その内容は一切非公開です。
    また、学会中に人工毛のワークショップに口演を依頼され私の治療方針をスピーチしました。
    ・私が奥田医師の1939年の論文を世界ではじめて英語に全訳して多くのアメリカの医師から注目されました。これは数回にわたって植毛学会専門誌に掲載されるようです。また、Dr.Ungerの有名な[Hair Transplantation]という植毛のバイブルともいえる医学書にも載るとの事です。

    今年の学会は私にとって実り多い年でしたが、自慢するようで少し照れくさくてお知らせせずにおりました。
    これらのトピックスは近いうちにHPで公開していきたいと思います。

    院長 今川

  • Q

    Re:Re:学会

    2003.11.19

    是非とも公開をお願いしたいです。特に、人工毛に対する先生のスタンスが知りたいと思っています。と申しますのも、人工毛のパイオニアである某社が最近、生体反応の少ない新素材の人工毛を採用している点が気になっています。ただ、自毛植毛のほうが絶対良いに決まってはいるものの、その自毛植毛の専門家である先生が人工毛ワークショップに選出されると言う事は、何だか大きな意味があるような気がするのです。是非とも詳しく説き明かしてください! 期待しています。

  • A

    Re:Re:Re:学会

    2003.11.19

    人工毛のワークショップで私が口演を依頼されたのは「人工毛のトラブルにどのように対処するのか?」という治療方針についてであって、人工毛の賛否について論じたわけではありません。

    人工毛特別委員会を設置したのは、国際毛髪外科学会が人工毛に対する姿勢をはっきりさせたかったのだと思います。アメリカでは80年代初めから人工毛は禁止されており、それを目にしたドクターがほとんどいません。また海外から人工毛が良い結果をもたらすという報告があっても、それが本当か知る手立てが無かったという事情があります。世界中から7人の医師がノミネートされ、1年かけて資料を集め、9月に電話会議で“白”か“黒”か“灰色”かを一票ずつ投票しました。私自身それから他の委員がどれに一票投じたのかは委員会の規定で明らかには出来ません。申し訳ありません。
    欧米は古くから植毛を行っており、ドナーがあまりとれない患者様も多くて人工毛に魅力を感じたドクターもいます。そのような特別のケース(いわゆるselected case)に人工毛を使っていいのか否かが問題となってきます。私は以前からいっかんして人工毛に批判的で、これからも人工毛を使うこともありませんが、そうでない意見もあります。要するに私が今まで診察してきた人工毛の被害者ばかりでなく、「来院しない幸福な人工毛の患者もいるのだ」という意見に、私は「そんなことはない」と100%言い切る材料をもっていないということです。

    院長 今川

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