投稿者:パンプキンさん
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Q
クリニックの広告とfutのデメリットについて
2015.04.17
自毛植毛を受ける患者の多くがiクリニックだと宣伝しているのですが、本当に事実なのでしょうか?具体的にどうやってデータを取っているのでしょうか?
iクリニックに限らず、曖昧だったり大げさなことを言ってるクリニックがあると自毛植毛自体に不信感を持ってしまいます。
futの植毛を受けると頭皮がデコボコするし、傷跡は目立つし、定着率はfueに劣るし、カサブタはひどいし、術後の痛みはひどいと聞きました。fueの方が費用はかかるけどおすすめだと聞きました。
先生はどうお考えでしょうか?
(※クリニック名はこちらで伏字とさせていただきました) -
A
Re:クリニックの広告とfutのデメリットについて
2015-04-17
パンプキン様
◇FUTとFUEの比較について
現在世界中で行なわれている植毛のうち70%以上がFUTの症例です。
仮にFUEが明らかにFUTより良いのであればそれらはFUEで行われているはずです。そうしなければ激しいクリニック間の競争に負けてしまいます。
日本人へのFUEには以下のような課題があります。
・FUEはFUTより毛根切断のリスクが大きい。白人に比べて日本人の太く大きなヘアはなおさらです。
・毛根切断がないと思われる株を植え付けてもFUEの定着率はFUTのそれより少し下がるとされています。私の知る限り“FUEの方が定着率が良い”という意見の医師は皆無です。
・頭髪密度の低い日本人では、同じ場所から2回以上FUEをくり返すとドナー部が薄く見えるリスクが大きい。
・数回のFUEで採れる最大株数はFUTより少ない。(頭皮密度の低い日本人ではFUEは4000~4500株、FUTでは6000株~)
◇Iクリニックへの批判
・IクリニックのFUTに対する表現はほとんど誹謗中傷と言わざるをえません。以前Iクリニックが行っていたマルチブレードナイフを使ったミニマイクロ植毛(ドナーを切開する方法イコールFUTではありません)での悪い結果は承知していますが、自分達の作った目立つ傷や術後のひどい痛みをあたかもFUTの欠点のようにすり替えるとしたら問題です。
・当たり前の事ですがすべてのクリニックの症例数が分からないとそのクリニックのシェアは分かりません。数字を信用すること自体バカバカしいことです。
・FUTとかFUEとか株を作る方法の違いというよりも、担当する医師の経験と技量が植毛の結果を大きく左右します。もう一つ “株の植えつけ”はもっと重要な過程です。ちなみにIクリニックのパンチ穴を使った植えつけは批判の多い方法です。
・Iクリニックでは少数の例外を除くとカウンセリングは事務のスタッフが行なっているようです。植毛は医療行為ですからカウンセリングも外来診療になります。これを医師以外のスタッフが行うとすると医師法違反にあたります。施術を受ける方々もこのような認識を持つべきです。カウンセリングで医師から治療内容の説明をうける際のもう一つ大事なことは、受ける方が施術を依頼しても良いのか医師との相性を確認することだと思います。
◇結論
いいたい放題のいい加減なホームページに振り回される方達は本当に気の毒です。
おっしゃるように植毛の業界は医療というよりビジネスの論理で回っているようです。実際多くのチェーンクリニックの経営母体は実は医師ではなく営利企業です。営利目的でも結果が良ければそれはそれで良いのかも知れませんが。
しかし “自然さの達成”と“十分な濃さの達成”が植毛の2つの目標です。今までIクリニックの結果を多数見てきて、その2つとも合格点はあげられないのではないかと思います。
ヨコ美クリニック
院長 今川
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