投稿者:超海さん

  • Q

    FUEって

    2004.10.23

    こんにちは。

    FUEは皮を切り取らないようですが、その方法を採用されてますか?
    ドナー部にあまりゆとりがないので、できたらその方法がありがたいのですが、メリット・デメリットにはどのようなものがありますでしょうか?

  • A

    Re:FUEって

    2004-10-23

    Re: FUEって 横美会 -
    ご投稿ありがとうございます。
    現在当院ではFUEは行っておりません。海外の学会でもFUEの“良い結果”がさっぱり出てきません。昨年ISHRSの金賞を授賞し私が尊敬するDr.Parsleyは今年3月のフロリダのワークショップでFUEの結果について“Less Impressive”と表現しております。もちろん成績が良くなれば魅力的な術式だと思います。適応症としては
    ・小さな範囲に植えつける方
    ・頭髪以外のヘアをドナーとしてつかう方
    ・ドナーのテンションが強く余裕のない方
    ・ケロイド体質の方
    ということになります。
    問題点というのは
    1.とる所、後頭部~側頭部の広い範囲を刈り上げなければならないため数日間気にならないのか?
    2.やはり小さな点状の傷が無数にできる。白人と違って日本人は本当に傷がきれいになるのか?
    3.くり抜ける本数は?欧米では最高1500株/回らしいので最大3000本以下しかとれないことはどうか?
    4.一番大切なことつまり株の定着ロスは?これについてはやはり従来の方法よりよくないらしいと言われており欧米での結果をよく検討したいと思います。
    5.アメリカでも10$/株というように高額になるのは受け入れられるか?
    ドナーの少ない方や傷跡のように本数が少なくてよい方には適しているかもしれません。私も大いに興味のあるところです。



    院長 今川






    Re: FUEって FUE -
    FUEについて他院のHPには
    米粒大の丸い脱毛の跡が、後頭部に広範囲にわたって、たくさん残り、まだら状になります。メスでドナーを切り取ったあと縫い合わせる方が傷はずっときれいに治るので、縫い合わせる方法が開発されて以降は、パンチ・グラフト採取は、ほとんどおこなわれなくなりました。
    特に1mmの細いパンチで盲目的にくり抜く最近のFUT法では、 皮下の斜め方向の毛根を傷つける危険性が高く、ドナーのロスが多いといわれています。
    ごく小範囲の限定的な移植で、少量のドナーだけ採取する場合は、FUT法は便利な方法であり、症例によっては利用される価値のある有用な方法ともいえます。
    実際には、ドナー量を多く採取できないこと、傷跡が不自然に目立つこと、毛根をだめにする危険性が高いことなどの理由で、この方法はあまりおこなわれていません。

    とありましたが実際にはどうなんですか?




    Re: FUEって 横美会 -
    ご投稿ありがとうございます。
    気になった表現があったのでそのHPをチェックしてみました。やはりFUTはFUEの間違いのようです。確かにこの内容は『症例によっては利用される価値のある有用な方法』と一応はもちあげた部分もありますが、実際にはFUEを酷評しております。ただ以前のパンチ植毛とFUEorFOXは基本的に違いますし、実際にFUEを行うクリニックは欧米では増えてきております。私がFUEをやらないのはその評価が定まっていないからですが、自分がやらないまたやれない方法というだけで学会でも賛否両論ある方法をこきおろすのはフェアではありません。

    P.S同じHP上で単一植毛、パンチ植毛、自動植毛機、FUEなどすべての植毛法と比較しただけでなく育毛、ヘアピースなどとの優位性も披露しておりますが、
    1)コンセプトが違うものつまり育毛、ヘアピースなど
    2)パンチグラフトのような過去の方法
    3)単一植毛やFUEのようにネガティブな評価が下されていないもの
    などすべてを十ぱひとからげにして、自分たちの方法より劣るような表現を一般の方々にするのは倫理的に問題だと思います。医師として恥ずべきことです。

    院長 今川

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