投稿者:ひろきさん
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Q
植毛後のAGA治療について
2017.09.25
いつも参考にさせていただいております。
40代の男性です。
AGAの影響を受けない株で早い段階で薄毛部分を薄毛が目立たなくなるレベルにすることは可能でしょうか。
あるいは、広範囲の薄毛のカバーだとそもそも植毛だけでは無理で、薬の併用が必須ということになりますでしょうか。
薄毛の家系につき50代にもなれば、
AGAの影響を受けない後頭部、側頭部を除きお亡くなりになった某府知事のようにハゲでおちついてしまうことが予測されます。
後頭部、側頭部の密度は一般的で毛が細いわけではありません。
現在はM字で光の加減で前頭部の頭皮が目立つ程度です。
薬のわずらわしさや副作用を恐れており出来れば植毛だけで完結させたいと思っています。
高密度になる場合は、生着率の関係で2回、3回の植毛が必要になることは承知しておりますが、将来AGAの影響を受ける可能性が高い株であれば早めに一生え続ける後頭部の株でつぶしたほうが良いのではと思っています。 -
A
Re:植毛後のAGA治療について
2017-09-16
ひろき様
AGAの影響を受けない範囲から採れる株の総数は5000~7000といわれ平均6000株として“十分な濃さ”の目標である40株/㎠の植え付けで可能な薄毛の面積は6000÷40=150㎠となり、それ以上の面積を十分濃くすることは不可能だということになります。ちなみに150㎠とは成人男性の手のひらの大きさ100㎠の1個半です。それ以上の薄毛には一部を少しまばらに植えるなどで妥協するか薬物治療を併用して対応するしかありません。植毛を予防的に行うことには反対です。AGAがどの段階まで進行するのか正確に予測できませんし、AGAでいずれ抜ける運命かもしれないヘアでもあえて犠牲にすることはありません。
院長 今川 -
Q
Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.16
ご回答ありがとうございました。
内容が発散してしまいますが、
“十分な濃さ”の目標である40株/㎠の植え付けで
とありますが、
これは当該箇所の既存毛を除いた密度になりますでしょうか。
よくわかっていないのですが、密度と生着率orショックロスの相関について、既存毛も含めた密度であれば急激な上昇という点を除いては複数回に分けることに意味はないのかなと思う次第です。 -
A
Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.18
ひろき様
無毛部にという意味で、既存毛は計算外です。既存毛をあてにしていてもそれがショックロスで永久に抜けてしまったり、仮に100%再び生えてきたとして一世代次のもっと細いヘアに入れ替わるかもしれません。細くなった既存毛はずっとはあてにできないものです。
ヨコ美クリニック
院長 今川 -
Q
Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.18
ご回答ありがとうございます。
とても参考になります。
興味本位の質問ばかりで恐縮ですが、
高密度移植について、
前提条件としまして頭頂部、前頭部、M字に産毛程度しか存在しなく、また移植網が十分にある場合(移植毛の適用が全般に可能な場合)一度に植毛における十分な密度に達成することは可能なものでしょうか。それともその場合でも生着率等の低下等を考慮し複数回に分け段階的に増やしていくことが適当でしょうか。 -
A
Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.19
ひろき様
基本的には数回に分けるよりも1回でなるべく高密度な植えつけの方が良いと思います。仕上がりまでの時間が短いことと、回数が少ない分ドナー部の傷がきれいに仕上がることがその理由ですが、以下の問題点もあります。
・40株/㎠以上植えつけ密度を上げると定着率が下がる。
・植えつけ密度を上げるほど植えつけられる面積が狭くなる。例えば2500株を40株/㎠で植えつけると2500÷40=62.5㎠しかカバーできませんが、これは男性の手のひらサイズ100㎠の3分の2にすぎません。
ヨコ美クリニック
院長 今川 -
Q
Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.19
ご回答ありがとうございます。
既存毛+移植毛含めて平均して40株/cm2に満たない部分があれば、定着率の観点では前頭部、頭頂部、M字に関係なく植毛の適用は有効ということになりますでしょうか。
某クリニックのサイトを拝見するとM字は積極的に植毛を適用、頭頂部は、薬や毛髪再生プログラムの適用を推奨されているようでしたので。
継続利用者を増やしたい方針というのはさておき、
頭頂部は本数を要する部位なので優先度を下げているのかなと勝手に想像したりしている次第です。 -
A
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.21
ひろき様
それらの議論は既存毛と移植毛の太さが同じならという前提です。AGAは生えているヘアが細くなる現象で、ほとんどの場合ヘア密度は下がっていません。例えば既存毛の直径が1割細くなるとボリュームは8割に下がり、2割細くなるとボリュームはたった6割になってしまいます。ドナー部から採れる移植株数は有限で、目標を40株/平方㎝とすると最大限採ったとして150平方㎝しか濃くカバーできません。ただ部分的に少し植えつけ密度を下げるとしたらそれよりも広い薄毛にも対応できますし、頭頂部や後頭部にも可能です。
そのクリニックは法外な植毛費用や技術面で多くの株数を移植できないという問題のためにそのようにごまかして説明していると思います。薬の併用には賛成ですが、それはAGAが進行性であり、移植本数にも限界があるためです。有効性のエピデンスのはっきりしないメソテラピーやHARGをすすめて“再生”という耳触りの良い言葉で多くの株を植えつけられない事情をごまかしているのだと思います。
ヨコ美クリニック
院長 今川 -
Q
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.23
ご回答ありがとうございます。
移植毛について、植え付け後、いったん休止期に入るため原則全部抜けると考えていますが、一方で高いマイクロスリットを用いた高い技術力によりほとんど抜けないとアピールしているクリニックもあるかと思います。
移植毛が一旦抜ける、抜けないは個人差は除きドクターの技術力が影響するものなのでしょうか。
移植直後は要安静になりますが、ウォーキング等の有酸素運動をすることで血流を促進させ結果、移植毛の休止期、周辺毛のショックロスの低減も期待できるものでしょうか。 -
A
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.23
ひろき様
休止期に入る or 入らないは受ける方の要因にもよるかもしれませんが、株のサイズが一番それを左右すると思います。FU株のうち一番小さな1本毛は休止期に入らないで伸び続けるものが多いようで、“スリットが小さい”=“そこに植えつける株が小さい”=“1本毛”の図式が成り立ちますが、やはり2本毛、3本毛の多くは休止期に入るはずです。
最終的な手術の結果には関係がないこのような末梢な事柄を取り上げて技術のためだと吹聴しそれを集客に利用するとしたらその医師の程度の低さを感じます。
もう一つの運動とそれらの低減についてはYESともNOともいえません。
ヨコ美クリニック
院長 今川 -
Q
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.24
ご回答ありがとうございます。
移植毛がまれにカールするケースがあると聞いておりますが、それは休止期に入っている移植毛が(洗髪をデリケートにやり過ぎた等)抜け落ちず、次の毛に歪みが生じた結果なりうることもあるのでしょうか。
また、カールしてしまった場合それは次の世代へも継承してしまうものなのでしょうか。 -
A
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:植毛後のAGA治療について
2017.09.25
ひろき様
移植毛のカールと休止期の有無とは関係ありません。カールの原因は、移植毛が細い時に見られるカールと、毛根の深さとスリットの深さの不一致のために起こると思われるカールの2つがあって、前者は改善しますが後者は改善しません。おそらく植えつけ過程の技術的な要因のために起こるのだろうと思います。この場合にはカールしたヘアを脱毛しない限り継続すると思います。
ヨコ美クリニック
院長 今川
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