投稿者:ふじさんさん

  • Q

    円形脱毛症等における植毛の適否

    2017.04.27

    円形脱毛症や薬剤性脱毛症等の成長期脱毛症発症後の植毛の適否について質問させて下さい。
    一般に、AGAによる頭頂部の薄毛であれば、第一選択としては薬物療法であり、植毛はそれが功を奏しない場合の最終手段であると理解しています。
    一方で、円形脱毛症等の場合、それらの薬剤は効果がなく、かといってステロイド外用をはじめとする治療によっても完全に回復するとは限らないと思います。
    そして、そのように、密度は戻ったとしても元々の毛髪よりかなり細い状態で成長が止まってしまった場合には、髪の毛が(細いとはいえ)きちんと生えてきており、かつ、抜け毛が収まっていることを条件として、一般論としては、植毛が適応になることもあるとお聞きしました。

    そこでお尋ねしたいのですが、
    ・円形脱毛症等により、髪の毛は生えてきたものの従前よりもかなり細い状態で成長が止まってしまった場合、密度自体は発症前とほぼ同じ程度まで回復している場合でも、植毛手術を受けて後頭部の太い健康な移植毛により脱毛部の外観を改善させることは可能でしょうか?
    (密度自体は回復しているため、新規の毛穴を作るスペースがあるのかどうかと、毛穴を作れるとしても必然的に高密度になってしまう結果、血流が悪くなるなどして移植毛の成長が妨げられるのではないかという2点が気がかりです。個人的には、生えてきた当初の毛は、細すぎてもはや髪の毛として役に立っておらず、これらの既存毛がいわゆるショックロスにより犠牲になったしても、太い移植毛さえきちんと成長してくれれば外観的に元に戻る気がするので、これらの細い毛が犠牲になることは構わないと考えています。)

    よろしくお願いいたします。

  • A

    Re:円形脱毛症等における植毛の適否

    2017-04-28

    ふじさん様

    円形脱毛症は原則として植毛の適応にはなりませんが、
    以下の4条件を満たす場合には施術を考慮しても良いと思います。

    1)長期間(最低でも1年できれば2年間以上)脱毛部位が安定した状態であること。
    2)植毛術以外の治療によって脱毛部位の改善がみられなかったこと。
    3)うける方が植毛術を受けたいと希望していること。
    4)病変の再発による移植毛の低発毛のリスクをうける方が理解していること。

    条件を満たした方に植毛を行なった私の経験では、移植後は通常と同じく発毛を期待できると思います。
    なお瘢痕性脱毛症は別ですが、AGAや円形脱毛症のほとんどは拡大鏡を使ってよく見れば既存のヘアが細くなっていて全くの無毛状態ではありません。
    株はその既存の毛穴の間に植えこむことになり、
    そのため、おっしゃる通り既存毛の喪失(永久的なショックロス)は当然あり得ます。


    ヨコ美クリニック
    院長 今川

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