• Q

    術後のカサブタはいつ取れるでしょうか?

    A

    平均すると10日~2週間でカサブタはすべて取れる。
    早く取りたい場合は、正しい方法でシャンプーを続けるのがベスト

    植毛手術を受けた方が、術後の経過で最も気になるのは、やはり植毛部のカサブタではないでしょうか。とくに営業職や販売業といった、人に会わなければならない仕事に就いている方にとっては重大な問題で、「だいたいどのくらいの期間でカサブタは取れるのですか?」とカウンセリングで聞かれることがたびたびあります。


    植え込みの際に設けたごく小さなスリットからにじんだ血液や株自体がカサブタを形成するわけで、最初の3~4日は褐色のブツブツ状に見えるため、やはり気になると思います。
    しかしシャンプーを続けるうちにだんだんと取れはじめ、取れなくてもカサブタの色が薄くなるのでそれほど目立たなくなってくるはずです。


    実際のところ、1本毛~2本毛の株は小さいので、当然カサブタも非常に小さく、1週間くらいで取れてしまいます。3本毛程度の株はもう少し大きいので2週間くらい残ることもあります。
    平均すると、10日~2週間でカサブタは完全に取れると考えればいいでしょう。取れはじめると、一斉に2~3日間で取れてしまいます。


    ただ、なるべくカサブタが取れた状態で仕事に行きたいからといって、無理やりカサブタをはがすのはやめてください。無理にはがすと出血してしまい、再びカサブタになる可能性もありますし、株の生着にもよい影響を与えません。
    できるだけ早くカサブタを取りたいと考えるのなら、毎日シャンプーを続けるのが最も効果的だといえます。


    なお、植毛した株の定着時期については、10~12日目頃だと思われます。植毛の場合、かゆみが出るのは普通、術後2週間目以降のことが多く、その時期には株も定着しているので、たとえすこしくらいかいたとしても、発毛率の低下を心配する必要はないでしょう。
    実際、カサブタの部分をかいてしまったといって来院された方がいらっしゃいましたが、その方の場合も発毛が確認できました。


    ただ、かゆいという状態は不快な上、ガリガリとかくのは、やはり頭皮のためにもよいこととはいえません。そのようなケースに対して、当院では、かゆみ止めの薬を処方したり、かゆみ・フケ止め用のローションをおすすめしていますのでご相談ください。


    なお、以上に述べた普通の経過ではなく、フケが増えたり、植えつけた場所にカサブタがこびりつくなど、いわゆる脂漏性皮膚病の状態になることもありえます。このような場合には受診されることをおすすめします。