• Q

    若い人に植毛を勧めた方がよい場合はありますか?

    A

    若い方の場合、基本的には23~25歳まで待ったほうがよい。
    まずはミノキシジルやプロペシアなどの薬物療法

    「若ハゲで悩み、植毛を希望してカウンセリングを受けに来られる方の中には、20代前半とまだ若い方も数多くいらっしゃいます。
    実際のところ、男性型脱毛症(若ハゲ)に対していつ植毛を始めるかという問題について、世界中の植毛医の意見は必ずしも一致しているわけではありません。
    各国の植毛医にアンケートをとった結果、多くの医師が、23~25歳くらいまで待ったほうがいいとアドバイスしているようです。

    その理由としては以下の4つがあげられます。
    (1) 10代の方は、ハゲていることでパニックになってしまい、植毛のメリット・デメリットといった説明に対して理性的に判断できないことがある。
    (2) 10代の方は、植毛の結果について過大な(非現実的な)期待を持ちすぎることが多い。
    (3) 薄毛の進行の度合いには個人差があり、ある程度その経過をみたほうがいいこともある。
    (4) ヘアラインは薄毛ではなくても生理的に歳をとれば上がっていくので、20代前半で固定したヘアラインをつくると将来的に不自然になることもある。

    もちろん、これらはケースバイケースで私のクリニックでは、20歳で植毛するケースもあります。客観的にも植毛をしたほうがよいほど薄毛が進行していて、本人も手術の内容を十分理解していることが見極められれば、手術を断る理由がないからです。
    ただ、まず薬物療法(ミノキシジルやプロペシア)を試してみて、その効果を見極めるのもひとつの方法かもしれません。

    また、植毛を行うにしても、ヘアラインを高めに設定するなどの注意が必要になります。ひとつ知っておいていただきたいのは、男女とも中学生くらいまでは同じヘアラインなのですが、男性は10代後半から男性
    ホルモンの影響(第2次性徴期)で、それぞれ固有のヘアラインが形成されます(軽度の”ソリ”が入ることもあります)。
    この変化を「ハゲた」と勘違いして悩むケースも多く見られるようですが、とくに心配する必要はないといえます。