投稿者:hmさん

  • Q

    ドナー部の傷の幅

    2009.10.06

    8月にカウンセリングを受けさせていただいた者です。植毛を考えてますが私の場合術後ドナー部の傷の幅が広くなる可能性が高いのですがその場合でもドナーをとるときは1cmの幅でとるのでしょうか。
    それと先日は「生え際もできれば」と思いお話しましたが今回は休みが多くとれないことや無理をして多くとって生え際も・・と言うよりもつむじ部分だけを中心にしてもらったほうがドナーの修正手術もしなくていいかと思ったりするのですがどうですか?
    あと前回と比べドナーをとったあとの縫合手術について新しい技術などはありますか(例えば縫合後の赤い傷あとが目立ちにくいとか)
    いくつかの質問よろしくお願いします。

  • A

    Re:ドナー部の傷の幅

    2009-10-08

    ご投稿ありがとうございます。
    どれぐらいの株数(仮にX株とします)を植えつけるのか?によってドナーのデザインを決めることになりますが、ドナーとなる帯状の頭皮の中の密度(仮にA株/c㎡とします)を測って、X÷A=B(c㎡)が必要なドナー部の面積になります。
    それを1cmの巾でとればB+1㎝がドナーの傷の長さになりますが、頭皮の柔らかさを測りのびがよければ巾は1.5cmとか2cmもありえます。
    一般にドナー部中央の頭皮はのびが良くその外側の出っぱりのある所はより頭皮が硬い所です。
    一律の巾でドナーを採るとも限りません。

    ドナーの瘢痕についていえることは以下の点です。
    ・テンションが瘢痕の巾を左右するのは確かだがそれが一番の要因とは言えない、つまりテンションが強いから巾が広くなり、また弱いから巾が狭くなるとは限らない。
    むしろ若い方で非常に柔らかい頭皮の方が巾をもちやすい傾向がある。
    ・一回目の傷が一番きれいで回を重ねるごとに瘢痕の巾が広くなる傾向がある。

    結論から言えば小さな施術を2回くり返すよりも1回で同じ株数を植えつける方が長い眼でみるとドナーの瘢痕はきれいになると思います。
    もちろんあなたのドナーの密度と伸び具合の程度の2つが無理なくとれる範囲内ではという前提の話ですし、あなたの御希望が優先されるべき話ではありますが。

    ドナーの縫合法も最近は以下のような点で工夫されています。
    ・Trichophytic縫合など新しい方法の方が最終的に瘢痕がよりきれいになることが多いが経過中の赤味が強くなる傾向がある。
    ・リテンション縫合によって巾をもちにくくなるがこの場合術後1週間以内にそれを抜糸する必要がある。
    ・巾をもった瘢痕の修正でもTrichophytic縫合、三層縫合、W縫合などいろいろな新しい試みがなされています。
    ただ残念ながら現在のところ決め手はないようです。

    院長 今川

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