投稿者:Yさん
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Q
インビジブルスカー
2008.09.23
06年2月22日にOPEしていただいたYです。その節はお世話になりました。
私の場合、少々瘢痕体質なのかもしれませんが、現在でもドナー縫合ラインがうっすらとした赤みが消えません。
さて、2回目を行う場合についてですが、最近先生はインビジブルスカーテクニックで縫合されているかと存じますけども、掲示板を読みますとこの方法の場合、赤みの残存期間が通常の縫合方法に比べ長くなると記述されていましたが、傷跡が綺麗になるとも書かれています。そこで質問なのですが、
1.インビジブルスカーと通常の縫合縫合との違いは何ですか?
2.2回目でも(私の場合)、インビジブルスカーではなく従来の縫合方法のほうが良いのでしょうか?
よろしくご指南下さい。 -
A
Re:インビジブルスカー
2009-09-23
ご投稿ありがとうございます。
①当院のホームページにも紹介しておりますが、インビジブルスカーというのは正式にはTrichophytic法といって、2005年に3名の植毛医達がほとんど同時期に発表しているものを総称しております。
同じような方法は以前フラップ手術の時に行われそれをドナー部に応用したものです。
ドナーの上or下縁で1~1.5ミリていどの表皮を切除し縫合すると1、2列のヘアが創をまたいで発毛し、より目立たない傷にできるというものですが、
・初回の手術で1cmていどの巾では有効性は認められる。
・初回の手術で1cm以上の巾でも有効性は多分認められる。
・初回でも40%ていどは従来の方法と結果に大差がない。
・2回目以降の手術での有効性についてはわからない(私の考えでは多分イエス)。
・広がったドナーの傷の修正への有効性についてはわからない。
ということです。
②インビジブルスカーでは従来の方法より1~1.5ミリ採る分ドナーの巾が広くなるのでとてもテンションが強い傷には行わないのですが、そうでなければそれ以外のマイナスがないので行ってもよいと思います。
おたずねの経過中に従来の方法より赤味が強いということはたしかですがそれは一時的なものです。
この赤味はケロイドとは関係ありません。
院長 今川 -
Q
Re:Re:インビジブルスカー
2008.12.03
こんにちは。
先生のところでこのTrichophytic法を取り入れた時期はいつごろからになりますでしょうか?
ちなみに、私の時はまだですよね -
A
Re:Re:Re:インビジブルスカー
2008.12.04
Y.O様
おっしゃるようにその時点でその方法をあなたに試してはおりません。
この方法が報告されたのは2005年の秋でしたが、私は1年ほど友人達の結果を注意深く見ておりました。
私はかなり以前フラップ手術をおこなっていたのですが、当時フラップの前面にそのテクニックを使うと良いと師匠のMayer博士から指導されました。
ただ私のケースでは多くのニキビができたという苦い経験があり、日本人の脂っぽい頭皮でもはたしてその技術が有効かという点に疑問があったのですぐにそれに飛びつかなかったわけです。
現在でもすべての方にこの方法を取り入れるべきかという点では植毛医の間でも賛否両論があります。
つまりこの方法では1~1.5ミリドナーの巾がより広く必要でその分傷のテンションが大きくなり、したがって2回目を行う可能性の大きい方にそれを行うべきか否か意見が分かれるわけです。
院長 今川
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