投稿者:院長 今川さん
-
Q
第一回コラム追加
2008.09.16
FUT vs MFU株+FU株のコラム
9月3〜7日にカナダのモントリオールで国際毛髪外科学会総会が開かれ初日にFUTとMFU株+FU株のどちらが良いか?のホットなディベートが行われました。
FUT側の植毛医達は私と同じ主張でしたが、MFU株+FU株側についたStraub博士がMFU株を使う場合下の注意点が必要だと主張しておりました。
・いつでもMFU株よりFU株を多く使うべき
・いつでもMFU株のまわりにFU株を植えるべき
・黒髪では1回目にMFU株を使うべきではない
黒髪では2回目の手術でも注意が必要
・MFU株のサイズに応じてスリットのサイズを決め、決して大きすぎたり小さすぎたりしないこと
・白髪やもともとの金髪の場合はMFU株を使ってもOKなこと
・ヘアライン付近にはMFU株を使わないこと
そうだとすれば私達日本人はMFU株を使うべきでないor2回目にはじめてケースバイケースで使ってもよいということになります。
ただ実際にFUTを行える体制なのにわざわざ2回目だけMFU株を行うクリニックはありませし(仮にそのような主張をするクリニックがあったらそこは大ボラふきです)、事実上彼の主張はアジア人ではFUTの方が良いと主張していることと同じです。
MFU株をつかっていると某クリニックのホームページに書かれている2人のカリスマ植毛医のうちW.Unger博士が挙手して、「4年前から99%の症例はFUTにしている。FUTでも株の生着率が非常に良く自然である」由の発言がありました。
Shapiro博士もそうなのは前に述べた通りです。
最後に司会者Rassman博士が出席者450名の植毛医に「この中でMFU株とFU株に賛成する医師は挙手して下さい」と質問したところ数名のみが挙手、残りの大部分はFUTを支持ということでした。
このディベートはFUTの優位性をはっきり証明しており、それが今回のコラムの結論だといっても良いでしょう。
院長 今川 -
A
Re:第一回コラム追加
2008-09-17
今川先生
お疲れ様です。国際学会の話、参考になりました。
特に、先日先生からご指摘のあったW.Unger博士も、
ほぼFUTに変更されてたのは驚きです。
・黒髪では1回目にMFU株を使うべきではない
黒髪では2回目の手術でも注意が必要
について、黒髪では使用するべきではない
この理由は、以前先生がコラムでご指摘されたとおりの
理由(肌とののコンストラストの強さ、アジア人はFU密度が少ない等)以外の理由もあるのでしょうか?
また、2回目でMFUを利用する理由は何でしょうか?
--------------------------------------------------------------------------------
Re: 第一回コラム追加 医療法人 横美会 - 2008/09/17(Wed) 12:02
R様
ご投稿ありがとうございます。
Straub博士がのべたのは「黒髪だと明るい色調の頭皮の場合色の対比が強く、大きい株では田植え状態の不自然さがより際立つ」ということです。
逆にブロンドの白人や、黒人の場合ヘアと頭皮の色の対比が弱いのでそれが目立たないということになります。
2回目に1回目の移植毛の間にMFU株を植える場合、その欠点は第一回目より目立たないかもしれないということ以外、欧米の場合一株いくら?の手術費の設定ではその方が手術費用が安くできることにつながるという主旨です。
ちなみにStraub博士は植毛界の重鎮で家族ぐるみのおつきあいをしておりその晩も一緒に一杯やったのですが、彼がおもしろいことを口演で話しておりました。
アメリカで30のいろいろな職業の信頼度(世間から信用されている度合)を調査したところ一番信用できる職業はナース、二番目が薬剤師だったそうです。
弁護士もけっこう下位にランクされ、最低の30位は車のセールスマン、29位はなんと広告宣伝上手な開業医だったとのことです(笑)。
院長 今川
気になること、薄毛の悩み、
植毛技術のこと等、
お気軽にご相談ください