投稿者:たけさん
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Q
密度
2006.02.21
いつも楽しく拝見しております。もう一つ質問です。過去ログを見てみると、植毛は50%の密度が目安であって、それ以上はあまり意味がないとの事で、その理由は50%の密度を達成すれば薄いと感じられなくなるとのことでしたが、私のように外見上は人から見て薄毛とは分からない程度ではあるが、自分の中での感覚として確実に全体的にボリュームが落ちて、生え際が透けだして、それと同時に当然、前髪のボリュームが落ち、髪形が決まらなくなってきたから生え際に集中的に植毛して生え際の毛を増やす事で、一年前くらいのボリュームのある前髪を取り戻したいから植毛するという事は可能でしょうか?(髪型を形成するのに前髪のボリュームは本当に大切だと痛感します。例を挙げると、女性(タレントの伊東美咲さんなど)や男性(タレントの木村拓也さんなど)は前髪の密度ボリュームが以前と変わらないため、その後ろの毛が多少薄くなっても、髪型にほとんど影響していないのが分かります)私の場合、生え際の透けを解消するのと同時に密度を100%近くにしてボリュームを取り戻したいのです。この要望は植毛の本来の目標より高く、少し逸脱してしまうかもしれませんが、先生、助けて下さい。
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A
Re:密度
2006-02-21
ご投稿ありがとうございます。
数年前フィリピン系で200本以上/c㎡の密度がある若い方のヘアを1c㎡の枠内で少しずつ抜いていった所50%の密度になるまで薄く見えなかったという実験があり、達成密度についての論争がありました。
10%減ると10%、20%なら20%薄く見えるという意見と50%以下まで気付かないという意見のディベートの末、多くの植毛医は後者が正しいと認めています。
この理論によると50%の密度以上は必要ないことになりドナーの面積:植えつけ部分の面積=1:2ということで、フラップなどに比べ少ないドナーですみ植毛の効率ははるかに良いということになります。
ただこれはドナーの密度が200本or100FU/c㎡以上の高密度の症例で、しかもヘアが細くなっていないという前提での話です。
日本人の場合濃い所でも160本or80FU/c㎡ですからその50%以上で良いのかは証明されていません。
50%は最低条件だと考えた方がよさそうです。
もう一つのヘアの太さについてですが、あなたの場合密度が下がっているというよりヘアが細くなっている状態かもしれません。
もしヘアの径が10%細くなるとボリュームは80%になり(0.9×0.9=0.81)、20%だと60%になります。
男性型脱毛症はまずヘアが細くなりその次に密度が下がっていくわけで初期の場合つまり客観的に薄毛と認識できない時点での植毛は効果が得られにくく、既存のヘアへのダメージもありえるのでおすすめできません。
ヘアラインへの植毛はあなたのおっしゃるようにとても有効ですがこのような問題もあるということです。
今の状態を拝見してそこの所をよく検討したいと思います。
院長 今川
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