第22回日本皮膚外科学会
場所:東京
【植毛による眉毛再健術】

〈抄録〉
皮弁法をはじめ種々の手段によって眉毛再建は行われるが、美容目的では植毛術が自然さの点で優れている。
その場合眉毛と同じ性質の短毛をドナーとして他の部位から採取するのが困難のため頭髪を用いることになる。
従来演者は頭髪を単一毛に株分けしてChoi式植毛針を用いて植付けを行っていたが、数年前から21又は22ゲージの注射針を折り曲げてそれを用いてスリットを作成して、マイクロ摂子で株を把持し植え付けをおこなっている。

本手技は植毛針を用いる方法と比較して
・ より短いドナーの毛髪を利用できるためドナーの密度を測定できる、また早期にシャンプー、洗顔ができる
・ FUEでドナーを採取する場合にも対応できる
・ 植えつけ時にpop upが少ない
・ より小さい毛皮角での植えつけが可能
・ 高額な器具が必要ない
などの利点を有する反面、手技に習熟を要するという欠点も有している。
演者の術式の実際を供覧し若干の考察を行う。