第98回 日本美容外科学会(JSAPS)
場所:東京
【skin extender を用いた頭部色素性母斑の一例】
〈抄録〉
従来から頭部の比較的大きな良性腫瘍、母斑、瘢痕の切除においては エキスパンダー法による縫縮術が行われてきた。
ただその場合週に一、二度生食の注入のための来院が必要であり、患者の住所が遠隔地である場合その実施は困難である。
一方 skin extenderはFrechetが男性型脱毛症の禿頭部位縫縮の目的で開発した器具で、一回の挿入でより多くの頭皮が切除でき、治療期間を短縮できるという利点を有している。
今回頭部の10×12cmの色素性母斑の症例にこれを用いて切除しえた一例について報告する。
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【若年令の男性型脱毛症患者への植毛術の問題点 -特に低すぎるヘアラインについて-】
〈抄録〉
最近10代〜20代前半で男性型脱毛症に悩み植毛術を希望する症例が増加している。
若い年代の患者に植毛術を行なうべきかについては賛否両論あるが、種々の理由によって一般的には「23〜25歳までの植毛は慎重に」とされている。
やむをえず植毛を行う場合でも適正なガイドラインは必要である。
今回他院で施術された低すぎるヘアラインの設定や不適切なそのデザインのために生じたトラブル症例とその修正の実際を供覧し検討する。